怠惰

世間は盆休みであちこち出かけてたりするんでしょうが、今年は実家にも帰らず映画三昧です。
家にいたらいたで何もやる気が起きずダラダラしちまうんだよなぁ…

映画「キャリー」鑑賞

シシー・スペイセク主演、ブライアン・デ・パルマ監督、スティーブン・キング原作のホラー作品。
有名なホラー映画の一つだけど実は未見だった*1ので、CS放送を録画して観ました。
これは1976年版で、2013年にクロエ・グレース・モレッツ主演でリメイクされてるけど、こちらも未見。


感想:ホラーじゃなく悲劇だった。
薄幸そうなシシー・スペイセクの外見と演技で、いじめられて本当に可哀想と思える素晴らしい演出。
だけどテレキネシスで大反撃するぞ!が序盤から予想できるので、安心して(?)観てしまう。
つーか序盤から出し惜しみせず観客に全て見せた上で話を進めるって、相当凄い脚本じゃないか?
普通なら「はいはい、こういうことでしょ」で醒めた目になっちまうのに、逆に先が観たくて仕方なかった。


スローや長回しの多用は序盤から使われていたので、いつものデ・パルマ節だなとは思ってたけど画面分割が出てきた瞬間、思わず「出たー!」と叫んでしまった。待ってました、と言いたくなる。
何気にジョン・トラボルタが出てて驚いたが、印象の薄い役所でしたw


しかしこんな傑作をよくリメイクしようという気になったもんだなー。
ましてやクロエじゃ普通に可愛いから、ただのやっかみでいじめてるようになるのでは…大体いじめた所で、凄まじい反撃されて終わるだろうしなw

映画「グランド・マスター」鑑賞

トニー・レオン主演、ウォン・カーウァイ監督のアクション映画であり伝記映画。
詠春拳の達人でありブルース・リーの師としても有名なイップ・マン(葉問)を描いた作品です。


感想:全編スローモー。
恥ずかしながらウォン・カーウァイ作品はこれが初めてなんだが、とにかく映像美にこだわった作品だなと。
冒頭、雨の中の格闘シーンは「マトリックス レボリューションズ」を真っ先に思い出してしまうんだが雨の雫と拳とか、吹っ飛ばされて滑る地面の水たまりの波とか、とにかくスローで美しく見せるので思わず惚れ惚れとしてしまうんだよね。


アクションシーンに限らずスローは多用してるので、それがしつこいと感じる人には楽しめないだろうな。
アクション映画・カンフー映画としてこの作品を観ると肩すかしを食らうと思います。まぁイップ・マンを扱う時点でアクションを期待するのは当然なんだが、どちらかと言えばその人となりや周囲の人間を主に描いてるので、伝記部分の方が主軸なのかな。あとはただひたすら映像美。


昨今のアクション映画は細かくカット割りしまくって、何やってるか全然わからないのが主流なんだけど正直俺はアレが嫌いなので、しつこい位のスローで動きをしっかり見せてくれるこれは好きです。

映画「フラッシュバックメモリーズ」鑑賞

GOMA主演、松江哲明監督のドキュメンタリー映画。3D上映された代物なんですが、CS放送された2D版です。
ディジュリドゥ*2という楽器の奏者であるGOMA氏が交通事故に遭い、脳の障害で記憶を保てない症状になってしまったものの、それと向き合い家族達と共に生き、演奏で走り続けるというもの。


感想:3Dで観たかった。
ちょうど上映時期が忙しくて劇場に行けなかったんだよね…過去の映像をバックに流し、現在の演奏している様子を3Dで手前側に立体視させるという、新しい3Dの使い方をした作品なので、主役の背景も相まってなかなか衝撃的です。
日記に書いた字体とかも浮き上がらせてたり、過去にない手法は凄いなと。


またディジュリドゥの演奏を初めて聴いたけど、ダンスミュージックにピッタリの低音で面白いです。

映画「アナと雪の女王」鑑賞

御存知レリゴーことディズニーのCGアニメミュージカル映画。もう二年前の作品になるんですな。
ちなみに原題は"FROZEN"。このタイトルだと俺はどうしてもあの映画を思い出してしまうんですけどもw


アナ雪は未見でしたが友人がブルーレイを持ってきてくれたんで、日本語吹き替えで観てみました。


感想:神田沙也加と松たか子の歌唱力。
今更言うまでもないけど、もうこれに尽きるでしょう。勿論原曲の方の英語版*3も素晴らしいんですが
日本公開にあたってこの完成度は奇跡的だなと。レリゴーという曲の圧倒的な力ですかな。
鑑賞前は不安視していた二人の演技力に関しても、最近のタレントクソ吹替と比べれば全然問題なし。
エンドロール観るまで、ピエール瀧が出てたことを知りませんでしたw


ストーリーそのものはまぁ普通です。ディズニー王道っぽいな、って感じで良くも悪くもなく。
しいて挙げれば「えっ、王子唐突すぎじゃね?」って所に違和感を覚えた位。
しかし久しぶりにミュージカルを観たなぁ…これだけの楽曲の完成度だからすんなり観られたけど、普通の作品だったら途中で寝ちまいそうではあるw


あとは異常なほどのCGレベルの高さですかねー。雪の質感とか尋常じゃないよアレ。
オラフ(雪だるま)が火に近付いて表面が少しずつ溶けてる様子とか、どこを見ても凄まじい。
さすがにディズニーは予算ぶっ込んでるなぁと改めて認識。何だかんだで観て損はありませんな。

*1:プロムの投下シーンしか知らない

*2:アボリジニ金管楽器らしい、初めて知りました

*3:公式で公開されてます→https://www.youtube.com/watch?v=L0MK7qz13bU