貫徹

仕事の繁忙期をようやく脱出。臨時的に都心での勤務だったので、通勤がしんどかった…
あまり行くことのない門前仲町の店とかで食事できたのは、良い機会でしたが。

映画「ワイルドカード」鑑賞

ジェイソン・ステーサム主演、サイモン・ウェスト監督のクライムスリラー作品。
何か知らんがムービープラスchではよくステーサム祭をやってるイメージがあるな。
別に企画とかではなく、普通に二・三本ほど連続でステーサム映画を放送してたりするので。


感想:ステーサム無双。
この作品ではステーサムが強すぎるせいで、ちょっとセガール化してる気がしなくもないw
太る一方のセガールと違って肉体はしっかりと維持してるので、圧倒的な説得力があるからいいんだけどね。


とはいえ、とりあえずステーサムは銃がなくても最強というだけで、地元や稼業から離れないとかギャンブルで派手に立ち回るとかしたところで、結局はステーサム無双が一番面白いというだけ。
その安心感を求める人にはお薦めします。

映画「10クローバーフィールド・レーン」鑑賞

ダニー・グローバーメアリー・エリザベス・ウィンステッド主演、ダン・トラクテンバーグ監督、傑作「クローバーフィールド/HAKAISYA」の続編にあたる作品…かな?製作は同じくJ.J.エイブラムス。
クローバーフィールドの大ファンである俺が劇場で観るのは義務であろう、と。


感想:予告編は見るな。
最近の日本版予告編は映画に対する愛が全くないどころか、嫌いな人間が作ってるとしか思えない。
俺の場合は単純に目玉シーンを先に観たくないという程度の感覚で、TVCMや上映前の予告編が始まった瞬間に見ないようにしています。
今年はアメコミ映画が多いから、マーベルやDCのロゴ見た瞬間から目をつぶるw


例によってこの「10クローバーフィールド・レーン」もほとんど情報を仕入れずに観に行ったんですが、後で日本版予告編とか特報を見てみたら、見事に「それ先に見せちゃ駄目だろ」というのをしっかりと折り込んでやがる。
関係者は全員映画業界からいなくなっていただきたいです。死ぬまで名探偵コナンでも見てろよ。*1


事前に見ても大丈夫な、良いセンスの予告編はこれだけ。


ハッキリ言ってしまうと、クローバーフィールドを観てても観てなくても関係ないです。前作の流れは一切期待すんな、と。
繋がっていると言えば繋がってるようにもとれるし、そうでないようにも見える。この謎をほったらかす感はJ.J.だなぁw
ただ、途中まで何が起きてるのかわからない演出は間違いなくクローバーフィールドらしさかな。


ハリウッド作品としては低予算だった前作のさらに半分の予算で製作されているせいか、登場人物も場所も思いっきり限られた中で描かれています。パニックではなくサスペンス。
だからこそ何が起きてるのかわからない恐怖がより顕著に描かれていて、終始緊張感が漂うわけです。
そして「この後どうなるんだ!?」と気になって気になって。


続編としても映画としても評価が分かれそうだが、俺は好きです。面白かった!

映画「日本で一番悪い奴ら」鑑賞

綾野剛主演、白石和彌監督、日本警察史上最大の不祥事と呼ばれる「稲葉事件」を元に描いたフィクションなんだけど、これ原作小説*2はノンフィクションなので、警察の手前フィクションにしただけじゃないかと思うんだよね。
関係者名が本名じゃないってだけで。


感想:「凶悪」より凶悪。
何が凶悪って、個人じゃなく警察組織そのものが、ですよ。
一人の若い刑事がのし上がって没落していく様が描かれているわけですが、そもそも警察のシステムがそうならざるを得ないような体制じゃないかと。
これが昭和前半とかならいざ知らず、普通に2000年代まであった上に、関係者も訓戒程度でほぼお咎めなし。
つまり今も北海道警の上層部に居座ってるというのが何より恐ろしい。いや、道警だけじゃないだろうな。


こんな恐ろしい警察の内情を描いているのに、劇場内では何度も笑いが起こってました。
勿論俺も笑いました。ブラックジョークもここまでいくと本当笑うしかない。
恐怖と笑いは常に隣り合わせなんだな、と改めて感じました。


割とピエール瀧が目当てで観に行ったんだけど*3、思いのほか早めの途中退場でした。
綾野剛の演技も素晴らしかったし、矢吹春奈瀧内公美の体当たりな妖艶ぶりにも引き込まれた。「抱きたくなる女」という表現が正に相応しい。
あとデニス植野は反則だろ、あんなの笑うに決まってるw


最近は邦画の本数がやたら多いように感じるけど、その中でもこの作品は突出して骨太というか本気で見応えのある作品でした。
全く不勉強な俺は稲葉事件そのものを全然知らなかったわけですが、こういう機会で知れたのは本当に感謝。
ただ単に説教臭い作品だったら楽しくないし俺も薦めないけど、しっかりと娯楽性もあって(恐ろしい)現実を学べるという貴重な作品だけに、より多くの方に観て頂きたい。
観て、知って、怒って、笑って、恐怖して、そして考えるきっかけになればと。映画の素晴らしさってこれじゃないですか?


ただ、友人に現役警察官がいるんだけど、はたして彼はこれを観てどう思うんだろうか(^_^;)

*1:別にコナンに怨みはありませんが

*2:恥さらし 北海道警 悪徳刑事の告白

*3:監督の前作「凶悪」での演技もキャラも素晴らしかったので