いよいよ大晦日。
12月に入ってから喉の調子が悪く一向に回復しなかったので、劇場で全然映画を観れてなかったんだよね。
加えて11月に観た分の感想を書くのを延々ほったらかしてたので、年内に済ませてしまおうと。
映画「ゴジラ -1.0」鑑賞
神木隆之介主演、山崎貴監督のゴジラシリーズ最新作。「-1.0」というタイトルは色々意味があるんだろうけど、初代ゴジラよりも前の時系列を描いているというのが最も大きいのかな。
立川シネマシティにて鑑賞。
感想:杞憂でした。
山崎貴監督作ということを知って、正直あまり期待できないかなーとか思ってたんですよ。変な横文字タイトル(「STAND BY ME ドラえもん」「DESTINY 鎌倉ものがたり」みたいなの)付いたりするんじゃねーの、とか。前作「シン・ゴジラ」が実に面白かったので余計に不安感が。
で、あまり前情報を仕入れずに(予告編も観ないようにしてた)実際に観てみたら面白かったので杞憂だったなと。
勿論突っ込みどころは多々あるけど、そもそも怪獣映画に何を求めてんだって話ですよ。そりゃあくまで初代ゴジラのバックボーンとして反戦・反核があったにせよ、大衆映画・娯楽映画としてシリーズ連ねてきてるわけだし。佐々木蔵之介のべらんめえ口調とか楽しいしいいだろって。
個人的には昼間に大暴れしてくれたのが嬉しかったな。基本的に怪獣映画は夜に大暴れするパターンが多いので、演出上仕方ないとはいえ何が起きてるのかよくわからないのが不満なんだよね。
今作はその不満がないどころか、海上で軍艦との戦闘とかまぁ映像表現が素晴らしい。ようやく邦画もハリウッドのCGバリバリ映画に太刀打ちできるレベルになったんだなと驚いた位。CG技術の向上に加え、とんでもない予算をかけないと作れないというわけでもなくなったんだろうな。
個人的にはシンゴジの方が好きだけど、ゴジマイ(ゴジラ -1.0)も悪くないどころか全然楽しめると思いますので、お薦めしておきます。
映画「さよなら、ほやマン」鑑賞
アフロ(MOROHA)主演、庄司輝秋監督のヒューマンドラマ。
MOVIX昭島にて鑑賞。
感想:理由がわからないが引き込まれる作品。
主演も監督も全然知らないしタイトルだけではまず観なかったであろう作品なんだけど、伊集院光がラジオで薦めてた作品だったのでとりあえず観るだけ観てみるか、と劇場へ足を運んだら全くの予想外に引き込まれて大反省。あれほど映画観るときは先入観捨てろと思ってるのに…
一応大まかな話としては、静かな孤島で貧しいながらも暮らす兄弟の家に、東京から来た傍若無人な女性漫画家が金に物を言わせて住み着いて…というもの。「ほやマン」てのは、貝のような魚のような「ほや」をモチーフにした、島おこしのためのゆるキャラヒーローです。
この手の作品(いわゆる低予算、無名の監督・キャスト、どことない空気感を味わう系みたいな邦画)は何度も観てきてるから、今更観たところで『まぁそんな感じだろうなぁ』程度にしか思ってなかったんだよね。
別に大スペクタクルとかどんでん返しがあるとか、ストーリー自体もそんなに起伏が大きいわけでもないのに、これが観始めたらグイグイのめり込んじゃって。言葉にできない魅力の作品ってこういうのを言うのかな。俺が今年観た邦画の中ではベストだなと。
吉祥寺アップリンクでは1月8日まで上映予定なので、強くお薦めしておきます。
映画「ぼくは君たちを憎まないことにした」鑑賞
ピエール・ドゥラドンシャン主演、キリアン・リートホーフ監督、パリ同時多発テロ事件で最愛の妻を失った夫がテロリストに対して発した言葉であり、同名小説の映画化。
キノシネマ立川にて鑑賞。
感想:ずっと痛い。
タイトルというか予告編を観た時点でもうズーンとくるのはわかってたし、その前提で観に行ってたんだけど、それでもやはりクるものはあるわけで。
タイトルにもなってるこの発言と決意は、どれだけ重くて深い心の奥底から絞り出したかってのは想像を絶する。
この心境下で小さな子供を育てていかなければならないんですよ…
パートナーも子供もいない俺にはまだそこまでではあるが、いる人には更に響くだろうなぁ。
しかしテロどころか戦争下にあるウクライナやパレスチナではこれ以上に酷いことが今も起こってると思うともう。
映画「マーベルズ」鑑賞
ブリー・ラーソン主演、ニア・ダコスタ監督の「キャプテン・マーベル」二作目でありMCUシリーズ33作目。
MOVIX昭島にて鑑賞。
感想:やりやがったな!
MCU映画を全て観ててブルーレイも大半持ってる俺が、前半は「えーと、これ誰で何でこういうキャラなんだろ」と疑問符がつきまくる進行。
つまりはドラマシリーズ追っかけてないとそもそものキャラ設定がよくわからなかったりするんですよ。
いやいや、ただでさえMCU映画は本数多いから入りにくいって人もいるのに、ドラマまで前提になっちゃったら古参ですらついていきにくい。
「ドクター・ストレンジ:マルチバース・オブ・マッドネス」もそういう部分なくはなかったけど、まだ映画観てれば大丈夫だったんだよね。
ただ今作は置いてきぼり感が否めなかったので、観ててテンション上がらないのが残念だったなぁ。
後半は気にならなくなって普通に楽しめたので良かった。エンドクレジット後のアレで「ついに来たかー!」とアガってしまうのはヲタクのサガですかねw
エリック・カルレシ主演、ベンジャミン・コンブ監督のアクションコメディ。
Amazonプライムビデオで鑑賞。(後にブルーレイ購入)
感想:80年代大好き脳。
タイトルの時点でわかっちゃいたけどコマンドー、ランボー、ターミネーター、プレデター、マッドマックスなど山のようにパロディを盛り込んで、これが全て低予算で学芸会レベルの完成度なのがドC級作品として仕上がってるわけです。
タイトルのニンジャは勿論出てくるんですが…
なんだこのシュールな映像。
あと敵キャラで出てきたジェイソン・ステーサムもどきが気になったな、なんて。
そしてテーマソングが耳に残る作品なので、暇で仕方ないアマプラ会員はエンドロールだけでも。
映画「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」鑑賞
関俊彦主演(声)、古賀豪監督、ゲゲゲの鬼太郎出生を描いた前日譚にあたるのかな。
ようやく12月最初にして最後の劇場映画、立川シネマシティにて鑑賞。
感想:完成度の高さは納得。
わざわざ2023年に鬼太郎の新作を劇場でやるとなったら普通の本編じゃないだろうなとは思ったが、なるほどという感じ。良く出来てるし、ゲゲ郎も非常に魅力的なキャラでした。
鬼太郎を観に来たと思ったら横溝正史作品だった、みたいな感覚もあり。ビジュアルが月風魔伝(龍骨鬼)だったというのは一緒に観に行った友人と全く同じ感想だったがw
ただ最近疲労が蓄積してたせいもあるのか前半が眠くて眠くて…物語の前振り部分だから起伏が小さめなのは当然であり仕方ないんたけど。
後半は素直に楽しめましたが、悪役の悪虐っぷりがちょっと過度で胸焼け感が。ある程度怒りを溜めてそれを爆発させるところにカタルシスがあるのはわかってるんだけど、そんな数え役満になるまで積み上げなくてもなぁと。
104分だから長尺というわけでもないのに、ガッツリ観た感があったなぁ。帰りに他の観客で泣いてる人がチラホラいたのが印象的でした。